ライツリサーチでは、洗脳やマインドコントロールの手法を悪用した、危険なネットワークビジネス・マルチビジネス(MLM)・ネズミ講などのトラブルに対応するため、専門のカウンセラーと調査員が対処を行なっています。
今回は、被害者の親御さんに向けて、実際の事例や解決のヒントをもとに悪質なネットビジネスに関する大学生の借金トラブルをご紹介しています。
もし、現在同様のトラブルに遭われている方は、当ページを参考にご覧ください。ライツリサーチでは、どなたでもご利用いただける無料の専門家相談も行なっています。
悪質ネットビジネス被害 – 大学生の借金トラブルについて
大学生をターゲットに借金をさせる被害が増加
近年ネットワークビジネスや情報商材、MLMなどについて、大学生〜20代前半のお子さんを持つ親御さんからのご相談が増加しています。その背景には、昔でいう「ネズミ講」のような商法が名前を変えて、それを知らない若い世代をターゲットにしている風潮にあります。
特にスマートフォンが普及した2011年以降、マルチレベルマーケティングを行う業界全般が、インターネットやSNSを利用した集客方法をメインに据え始めました。そのためターゲットとされる年齢層も幅広くなり、特に昨今は若者向けのネットワークビジネス団体も多く活動している様子が見受けられます。
お子さんを狙う「悪質なネットビジネス団体」にご注意を
ネットワークビジネスといえど、さまざまな商法や団体が存在します。いわゆる“マルチ”と呼ばれる団体や情報商材、セミナー商法など、その形態はさまざまです。しかし、全てが違法な商売ではありません。こうしたビジネスは「連鎖販売取引法」の範囲内で行われており、団体によっては法令を遵守してクリーンにビジネスを行なっている団体も存在しています。
しかし、中には詐欺紛いの悪質な団体が活動しているのも事実です。特にネットワークビジネスを入り口とし「独立・企業」などを持ちかけて高額なコンサル料を取る商法や、占い・霊視・ヒーリングなどの霊感商法を悪用してお金を騙しとる組織も、こうした関係の中に見受けられます。
そうした危険な組織の見分け方は、全て同じ商法ではないため一概には判断できません。しかし、大前提として「大学生に借金をさせてビジネスを行わせる」こと自体が危険であることは間違いありません。そのため、ライツリサーチでは専門家指導のもと様々な企業信用調査などを行い、お子さんが危険なトラブルに遭遇してしまう前にいち早く対処を開始しています。
悪質なネットビジネスが大学生を狙う手口・実際の事例
ここでは、これまでのご相談内容から、よく見受けられる悪質なネットワークビジネス被害に関する情報をご紹介しています。もし、お子さんから以下のような兆候が見受けられる場合は要注意です。何らかの危険なネットビジネス・MLMに加担しているかもしれません。
●大学生を狙ったネットビジネス・借金被害の実例
被害者:大学生・男性(21歳)
「この商法で起業をしたら確実にお金持ちになれる」とそそのかされ、知人・消費者金融から合わせて200万円の借金。メンターと呼ばれる人物にコンサル料として合計320万円ほどを支払ってネットワークビジネスを始める。
実際に合同会社(法人)を立ち上げるも、思うように軌道へ乗らず1年足らずで廃業。メンターとは連絡が取れなくなってしまった。
被害者:大学生・女性(22歳)
利用していた占いサイトの広告から、女性の相談を聞くだけでお金がもらえる仕事を見つける。「合計150万円ほどのセミナーに通えば資格が取れ、以降は月30万円ほどの収入が得られる」との言葉を信じて支払い。
実際にセミナーへ通い資格を取って独立するも、追加のコンサル費やホームページ作成料、講師登録料などの請求があり消費者金融から借金をして支払う。しかし思うように仕事が来ず廃業。
被害者:専門学生・男性(20歳)
知り合いから誘われたセミナーで「お金持ち・成功者になる方法」を紹介される。何時間も説得を受けて、受講料25万円を支払う。その後、自らも知人や友人を勧誘してわずかながら収入を得られたが「さらに儲けるには法人化が必要」と言われ、そのセミナー団体から200万円の借金をしてしまう。
その後、思うように返済ができなくなり、セミナー団体から消費者金融や学生ローンなどで借金をしてくるように指示される。借りた金は全て団体に返済として渡していたため、利息も含めて400万円近くのローンを背負ってしまった。
■他にも危険な被害が報告されています
- 悪質なネットワークビジネス団体から給付金詐欺や受け子をさせられた
- 勝手に親の名義で借金を作ろうとしたり資産を売ってしまった
- 危険なセミナーやMLM団体で無給の労働をしている
- 借金が返せなくなり名義貸しや身分証の販売をしてしまった…etc
悪質ネットビジネス被害 – 子供の借金への対処法とは
借金について「自分が被害に遭った」認識を持たせる
悪質なネットビジネスやネズミ講などの加害者は、被害者の気持ちを巧みにコントロールして責任転嫁を行います。例えば起業をそそのかして多額の費用を取るトラブルでは、被害者に対して「損をしたのはコンサル(自分たち)のせいではなく、あなたの能力が無かったから」と思い込ませ、結果的に詐欺被害に遭ったことすら気づかない被害者が生まれてしまいます。
そのため、お金を取り返したり危険なネットビジネスを辞めさせるためには、まず被害者に「自分は騙された」という認識を持たせて、周りの人が一緒に元の生活へ戻るためのサポートを行う必要があります。
しかし、言葉だけで「あなたは騙されているんだ」と伝えても、多くの場合すんなりと聞き入れてもらえることはありません。洗脳やマインドコントロールの手口を悪用されている場合であれば、親や友達の批判的な言葉が全て嘘だと思いこまされている状態になってしまうからです。
【心当たりはありませんか?洗脳のサインとは】
・メンターや師匠、先生、社長など呼ばれる人物と付き合い始めた
・謎の習慣を突然始めたり、目標を紙にかいて貼り始めた
・「成功者」「金持ち」などを目指し始めた
・極端な選民思考が芽生えサラリーマンなどを馬鹿にし始める
・大学生なのに多額の借金をしていた
・Youtuberや配信、仮想通貨、投資などで儲けようとしている
・話し方や顔つき、目つきが以前と変わってしまった…..etc
悪質ネットビジネスの洗脳からお子さんを解くには
前述の通り、大学生のお子さん本人にしっかりと「騙された」認識を持たせるためには、2つのプロセスが必要となります。それは「有効な証拠の提示」と「それを使った説得」です。
ここでいう「有効な証拠」とは、被害の手口や商法によって異なります。例えば商品・商法にて違法性が見受けられる点や、反社会勢力との繋がり、お子さんが行なっているビジネスについての危険性、絶対に儲からないような仕組みの証明などが当たります。
こうした証拠をいち早く取得し、それをもとに効果的な説得・カウンセリングを行うことで、お子さんに対して正しい認識を持たせて「これ以上続けたくない」と思わせる必要があります。詳しいプロセスについては当サイトの他ページでもご紹介しておりますので、合わせてご確認ください。
元の生活と心を取り戻すために
今回は、大学生のお子さんが危険なネットワークビジネスに加担し、借金を作ってしまったケースに関する情報をご紹介いたしました。実際にこのようなトラブルのご相談は全国から相次いでおり、今も被害者が多く生まれ続けている現状があります。
特に危険な団体などは、最初から親の資産状況や生活実態を確認した上で、その大学生の子供をターゲットにするような動きも見受けられます。そのため、勉強代だと思って子供が痛い目を見ればいい、と静観していると危険なトラブルに巻き込まれてしまうケースがあります。
またこのような洗脳・マインドコントロールを悪用したトラブルは、長期的な被害に発展してしまうことがあります。もし、お子さんがどんどん危険なビジネスにのめり込んでしまうような場合は、決してご家族だけで対処しようとせずに専門家までご相談ください。