相談「娘の推し活が過激化していて不安」
相談者:男性 / 40代・埼玉県
対象者:娘(20代・実家同居)
「ご相談したい内容としては、娘の『推し活』に関する不安です。娘は20代前半でパートとして働いています。娘が推している相手は、男性のバンドグループのメンバーです。そのグループ自体、知名度は高くありません。娘は4〜5年ほど前に偶然ライブで見かけてから、熱心なファンとして活動しているようです。」
「娘の様子がおかしいと思い始めたのは、約一年ほど前からです。地方への『遠征』で仕事を休みがちになり、収入も減っていきました。すると遠征費が足りなくなったようで、親に金の無心をしてくるようになりました。」
「最初のうちは翌月までに返してもらっていたのですが、そもそも収入自体が少ないので首が回らなくなり、返済の頻度は減っていきました。それでも金の無心が止まないので、見かねて『もう貸すのを辞める』と伝えたところ、狂ったように泣き叫び大暴れしていました。」
「そんな出来事が何回か続いたある日、家に消費者金融からの督促状が届きました。そこには、娘の名前で30万円の借金の返済を求める旨が記載されていました。娘に問い詰めたところ、開き直って『返せない。自己破産すればいい』と暴れたため、仕方なく私たちの方で支払いをすることになりました。」
「こうした事が続き、私たち夫婦も、娘本人も、心理的に疲弊し追い詰められてしまいました。娘は居心地が悪くなったようで、友人の家に泊まり歩くようになり、たまに家に帰ってきては金の無心をしてくるようになりました。危険な副業や犯罪に手を染めるのなら、と少額づつお金を渡しているのですが、娘のSNSを見るとやはりバンドのライブなどで散財しているようです。」
「私としては『娘は何をそこまで入れ込んでいるんだ』と不思議に思い、そのバンドグループについて調べてみました。どうやら以前は普通のバンドグループだったようなのですが、コロナ禍を境にバンド自体の運営が変わり、アイドル的な売り出し方に路線変更したようで、あからさまな拝金主義の体制に変わったとのことです。」
「グッズやチェキ撮影などが増え、バンドとしてのライブ以外にもメンバーと触れ合えるイベントが始まったそうです。娘はいわゆる『全通』をしているようで、そうした地方の細々としたイベントにも全て参加しているようでした。」
「このようなバンドに関する情報をネット上で収集しているうちに、よくない噂を目にすることもありました。それは『高額な貢ぎ方をしているファンは、メンバーと簡単に繋がれる』という書き込みです。」
「実を言うと、金の無心を断った際に娘が『捨てられる』『自分の価値がなくなる』と泣き喚いていたことがありました。当初は『両親から見捨てられた自分』と言う悲観的な意味かと思っていたのですが、もしかすると、バンドメンバーから見捨てられると言う意だったのかもしれません。」
「以上の点から、もしかすると娘はバンドメンバーと直接繋がっており、都合よく利用されているのではないかと不安になりました。また副業や朝帰りについても、親に言えない事情があるのだと思っています。」
「ファンとして好きなアーティストを応援する事自体は悪いと思いませんが、自分の心身を傷つけてまですることではないと思います。しかし、今推し活を辞めさせてしまうと、それはそれで心の支えを失ってしまい、もっと酷い精神状態になってしまうのではないかと不安です。」
※相談内容を改変してご紹介させていただいております。実在の人物・団体とは一切関わりはありません。
今回の相談のポイントとは
- 娘の「推し活」が度を超えていると感じる
- 親子喧嘩、金の無心、外泊が増えた
- コロナ禍になってからバンド側の集金システムが変わった
- ネットの噂ではメンバーとファンが肉体関係にあるようだ
専門家回答「依存状態を終わらせるための準備」
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